干合とは?天干五合の5つの組み合わせ・合化と合去を図解で解説

干合とは — 丁と壬の2つの天干が引き合って結びつき、新しい木の気が生まれる様子を描いたキービジュアル

干合(かんごう)とは、10種類の天干のうち特定の2つ — 甲と己、乙と庚、丙と辛、丁と壬、戊と癸 — が命式の中で出会ったとき、互いに強く引き合って結びつく作用のことです。 この5組を天干五合(てんかんごごう)と呼びます。 干合した干は本来の働きを変え、条件が揃えば別の五行に変化(合化)し、 揃わなければ互いに縛り合って働きを失い(合去)ます。 その結果、命式全体の気の流れ — 格局(かっきょく) — が変わることさえある、 命式読解の重要技法です。

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天干五合 — 剋し合う陰陽の干が引き合う5つのペア

干合する2つの干には共通の構造があります。五行では剋(こく)す・剋される関係にありながら、 陰陽が異なる組み合わせなのです。たとえば甲(木の陽)と己(土の陰)は、木が土を剋す関係ですが、 陽と陰なので反発ではなく引き合いになる — 伝統的には「攻撃が求愛に変わる」ようなものと説明されます。 十干を陽の5つと陰の5つに分けて並べると、干合のペアはちょうど縦に揃います。

天干五合の構造。陽干の甲・乙・丙・丁・戊と陰干の己・庚・辛・壬・癸が縦に組み合わさり、それぞれ土・金・水・木・火の化気を生むことを示す図 陽干 陰干 化気 5組それぞれが新しい五行(化気)を生む
天干五合の構造。剋の関係にある陽干と陰干が引き合い、結びつくと新しい五行(化気)が生まれる。
組み合わせ五行の関係化気伝統的な呼び名
甲 × 己木が土を剋す中正の合(誠実で安定した結び)
乙 × 庚金が木を剋す仁義の合(義理堅い結び)
丙 × 辛火が金を剋す威制の合(力と輝きの結び)
丁 × 壬水が火を剋す淫匿の合(情の深い結び)
戊 × 癸土が水を剋す無情の合(打算的な結び)

天干・地支・五行の基本をまだ押さえていない方は、先に 天干・地支・蔵干とは?命式の読み方を読むと理解が早くなります。

干合すると何が起きる? — 「合化」と「合去」の分かれ道

干合が成立したとき、2つの干がどうなるかには2つのパターンがあります。 鍵になるのは化気(かき:合の結果生まれる五行)が、命式の地支にどれだけ支えられているかです。

干合の判定フロー。干合が成立した後、化気の五行が地支に支えられていれば合化、支えがなければ合去になる分岐を示す図 干合が成立 例: 丁と壬が並ぶ 化気の五行は地支に支えられている? (三合会局・半会・旺支があるか) YES NO 合化 2つの干が化気の五行に変わる 丁(火)も壬(水)も木として働く 合去 互いに縛り合い働きを失う 五行は変わらないが力を発揮できない
合化と合去の分かれ道。どちらの場合も「干合前とは命式の読みが変わる」点が重要。

合化の成立条件は流派・古典によって幅があります(月令を必須とする立場、周囲の干の応援で足りるとする立場など)。 Sanmei Scope では「化気の五行が地支に三合会局・半会・旺支(子・卯・午・酉)として存在すること」を条件としています。

柱の位置で強さが変わる — 『子平真詮』の考え方

同じ干合でも、2つの干がどの柱にあるかで効き方が変わります。 この点は流派によって見解が分かれるポイントで、日本の四柱推命では「隣り合う柱のみ成立」とする立場が 多数派です。一方、清代の古典『子平真詮(しへいしんせん)』「論十干合而不合」は、 もう少しきめ細かい整理をしています。Sanmei Scope はこの古典の立場を採用しました。

位置による干合の強弱。隣接する柱は完全な干合、年柱と日柱の遠隔は効力2〜3割の半合、間の月干が剋す場合は不成立という3パターンを示す図 ① 隣り合う柱 = 完全な干合 干合 日干月干年干 ② 年干と日干(間に1つ挟む)= 半合・効力2〜3割 日干月干年干 ③ 間の干がどちらかを剋す = 不成立(合而不敢合) 庚(金)が甲(木)を剋すため、甲と己は結べない
『子平真詮』方式の3パターン。算命学の命式(陰占)は年・月・日の三柱なので、離れていても最大1つ挟むだけで済む。
位置関係成立効力
年干 × 月干/月干 × 日干(隣接)成立完全な干合。合化・合去の判定対象
年干 × 日干(間に月干を挟む)半合として成立2〜3割に減力。参考情報として表示
年干 × 日干で、月干がどちらかを剋す不成立「合而不敢合(合しようとして合せず)」

干合が格局を変える — 一点破格が完全格になる実例

干合の面白さが最もよく表れるのが格局の格上げです。 例として、1987年12月28日生まれの命式(日柱 辛亥・月柱 壬子・年柱 丁卯)を見てみましょう。 この命式は単体で見ると、食傷から財へ気が流れる従生財格(じゅうせいざいかく)の形ですが、 年干の丁(偏官)がただ一つの邪魔者となる一点破格(いってんはかく)です。 ところが —

干合による格上げの実例。年干の丁と月干の壬が干合し、地支の亥卯半会に支えられて木に合化することで、破格要因の偏官が財に変わり、従生財格の一点破格が完全格になる流れを示す図 日柱月柱年柱 日干 偏官=破格要因 干合 甲(正財) 乙(偏財) 木に合化 亥卯半会(木局)が化を支える 破格要因が消え、従生財格(一点破格) → 従生財格(完全格) へ
1987年12月28日生まれの命式。丁壬干合が亥卯半会(木局)に支えられて木に合化し、 唯一の破格要因だった偏官が財に変わって完全格が成立する。

年干の丁と月干の壬は隣接する干合(丁壬の合)。そして地支には 亥卯の半会(木局)があり、化気である木をしっかり支えています。 条件が揃って丁壬は木に合化 — 日干の辛(金)から見ると、木はにあたります。 つまり、唯一の邪魔者だった偏官が財に変わり、「金 生 水(食傷)→ 水 生 木(財)」という 気の一本道が完成する。これが一点破格から完全格への格上げです。 Sanmei Scope の診断では、この格上げの過程が図解つきで自動表示されます。

Sanmei Scope での解釈と実装

干合の扱いは流派差が大きいため、Sanmei Scope では主要な流派・古典をリサーチした上で、 採用する解釈を次のように定めています。すべての判定はブラウザ内で自動計算され、 格局が変わった場合はその根拠(どの干合・どの会局が働いたか)まで表示します。

論点Sanmei Scope の採用ルール参照した考え方
位置の要件 隣接は完全な干合。年干×日干は半合(効力弱)とし格局判定には使わない。間の月干が剋す場合は不成立 『子平真詮』「論十干合而不合」
合化の条件 化気の五行が地支に三合会局・半会・旺支として存在すれば合化、なければ合去 古典の「化気に支えが必要」という条件の中間的運用
日干の干合 検出はするが、日干は合去・合化させない(化気格は別論点として扱う) 日干は命式の主体であり容易に変化しないとする通説
妬合(相手が2人いる干合) 干合として表示するが、合化はさせない(保守的運用) 妬合時の扱いは流派差が大きいため弱く取る

干合は伝統的に結婚・恋愛の縁を見る技法としても知られますが、特定の運命を保証・予言するものではありません。 Sanmei Scope では干合を「命式の気の流れ(格局)がどう変わるか」を読む材料として扱っています。

よくある質問

Q. 干合すると五行は必ず変わりますか?
A. 必ずではありません。干合した2つの干の五行が化気(合の結果生まれる五行)に変わることを「合化」と 呼びますが、成立には化気の五行が命式の地支に強く存在するなどの条件が必要です。条件が揃わない場合は 「合去」といって、2つの干が互いに縛り合い本来の働きを失うと解釈されます。
Q. 離れた柱同士でも干合しますか?
A. 流派により見解が分かれます。日本の四柱推命では「隣り合う柱のみ成立」とする立場が多数派ですが、 古典『子平真詮』は離れた干合を「半合」として認め、効力は2〜3割に減じるとします。Sanmei Scope は この子平真詮の立場を採用し、隣接する干合のみを格局判定に使い、離れた干合は参考情報として扱います。
Q. 干合があると結婚しやすいというのは本当ですか?
A. 干合は伝統的に「異質なものが引き合い結びつく」象意を持ち、男女の縁や結婚の相性を見る技法として 使われてきました。ただしそれは解釈のひとつであり、結婚を保証したり妨げたりするものではありません。 Sanmei Scope では干合を、命式全体の気の流れ(格局)がどう変わるかを読む材料として扱っています。

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